2005プロ野球かくあるべし!

.球団の持ち主は親会社?地域?

西武鉄道グループの総帥であり、西武ライオンズのオーナーだった「堤義明」氏が、姿を消した。昨年のプレイオフに相前後して、有価証券報告書の虚偽記載を発表し、そしてその発表を行う直前に、持ち株を売却するという、所謂「インサイダー取引」にも手を出し、その事実を認めたのだが、やったこと事態は非常に悪質である。更に言えば、腹心の現役社長が自殺するなど、考えを巡らせれば非常に恐ろしい事実もありそうで、今後の事情聴取や内部告発により、更に恐ろしい現実が、表沙汰になりそうである。

さて、昨年の一連の騒動の中、当時西武ライオンズのオーナーだった堤は、1リーグ化に向けて、言わば「旗振り役」を演じ、その端的なものが7月7日のオーナー会議に26年振りに出席し、「パリーグでもう一つの合併」を匂わせた。個人的には、長年近鉄バファローズとのライバル関係にあり、あまり好きな球団ではなかったが、かつては王国を築いたのもまた事実である。そこには、有能な指導者とフロントからの充分なバックアップ体制が敷かれ、ドラフトでの戦略的な補強や、育成システムが確立されていたのである。今でこそ、決して「常勝」とは言えないライオンズだが、昨年もシーズン2位ながらプレイオフを勝ち抜き、日本シリーズも制している。したがって、今年も有力なチームであると思うが、果たしてこの堤逮捕事件が、どれほどに影響するであろうか。私は、結構重く見ている。やはり、ここらあたりに球団運営における問題点が、浮き彫りになると思う。

西武ライオンズのファンの方々の反応は?推測であるが、別段「西武」が球団を持たなくても、何らかの形で「ライオンズ」を、現状に近い形で残して欲しい。2005年は西武が持つが、不安で不安で仕方がないというところであろうか。できれば、ダイエー⇒ソフトバンクのような形でのホークス存続が望ましく、間違っても、近鉄⇒オリックスのようなバファローズ存続は望んでいないであろう。と、なるとやはり不変なものが必要で、それは「地域」ということになる。現在、所沢市に本拠地があるライオンズの場合、自治体が積極的に支援している雰囲気はなく、完全に西武の企業チームである。それは、大阪を本拠とした近鉄バファローズ以上に、企業色が強い。プロ野球全体にとっても、西鉄・西武など輝かしい伝統を持つライオンズの消滅は、何としても避けたい。企業独占支配となっているライオンズを、健全に救う手立てを考えるに、まず支援自治体を確立させるのが先決であろう。その最優先権は、当然「埼玉県」となる。埼玉県側が、今後は今まで以上にライオンズを支援する意思があるかないか・・・こうなると、所沢周辺に「支援の会」のようなものが立ち上がると思うが、その団体とも充分に協議のうえ、埼玉県が決断をする。結果「支援しない」となれば、残念ながらライオンズは埼玉を去り、他の地域で支援してくれる団体を探すことになる。そして、埼玉が支援するか、あるいは他の支援する自治体が見つかれば、今度は自治体側が参画企業を募る。それで手を挙げてくれた企業の中から、自治体側ができだけ多くの複数社選ぶことにする。そうすれば、危険分散がされ、球団運営も安定するであろう。

この構図で重要なのは、球団の所有者は、あくまで「ファン」ということで、「ファンクラブ」という形で出資金を募る。そして自治体はあくまで「ファンの代表」という位置付けで、企業は「スポンサー」という位置付けとなる。近鉄でも、ダイエーでもそうだったが、問題の根源は特定の民間企業が独占して球団を「経営」していたことで、民間は倒産することもあれば、業況が厳しく球団を持てなくなることもある。しかし、自治体は潰れることはなく、スポンサーも複数募れば収益も安定するのだ。したがって、民間が所有する「経営」ではなく、みんなで支援する「運営」なのだ。西武の場合でも、単に「身売り」という形を取らず、西武ファンには失礼ではあるが、せっかくの機会なので、健全なプロ野球運営のサンプルとして、選手会やNPBは重要に取り扱って欲しいと願っている。

具体的な、私の願望としては、まず埼玉県が「積極支援」の意思表示を行い、「さいたまライオンズ」なるチームとして引き受ける。西武側は、西武ドームはじめ諸施設は、基本的に県側に譲渡する。主催試合も、所沢ばかりで行わず、大宮や浦和などの「さいたま市内」でも、平日のナイターを行うなどの工夫があっても良い。そしてスポンサーには、ファームの命名権を取得した「インボイス」などをはじめ、多くの企業が参画する。ファンクラブも、今までのような「ごちそういっぱい」のものではなく、質素にはなるが、年数回県側が開催する「ライオンズ運営会議(仮名)」に参加する権利を有する等、違った形の特典があれば良いと思うが、如何なものであろうか・・・ねえ、根来くん?

ここで、「ファンクラブ」というものが、如何なる存在であるべきかが議論になるが、これは次回にでも・・・