2005プロ野球かくあるべし!
6.ファンサービスって、何だろう?
前から思っているが、日本のプロ野球を代表する東西の2チーム(ここでは仮に、「G」と「T」とする)は、その規模の違いこそあれ、一色たにされがちであるが、「危機管理」と言うか仮に失敗したときの対処法としては、大きな違いがあるように思う。つまりは「G」の方が、圧倒的に優れており、ファンの感情や公序良俗の領域にまで踏み込んで、徹底的に対処を行う。例えば過去に起った「E川事件」にしても、その行為に対して「悪役」になっても、以後数年間はドラフト会議でも公明正大に取り組んだりするから、この「G」は好きな球団ではないが、その存在意義は認めざるを得ない。一方で「T」は失敗すると、全く持って間抜けな対応しかできず、土地柄もあってか笑いネタにされてしまう有様で、その存在意義は全くないと思っていた。まあ、いいんですけどね、大阪行政はこの球団を応援すると宣言したんですから(私はこの件はしつこく糾弾する)。昨年話題になったのが、球団合併から1リーグに向けての一連の騒動で、「G」の名物オーナーW氏が「たかが選手」と発言したもんだから、さあ大変。おまけに、アマチュア球界No1投手に、不正な金銭を供与していたことが発覚し、経営陣を刷新し、今キャンプで盛んに「ファンサービス」と唱っているあたり、「G」は非凡である。一方の「T」は、一連の騒動がほぼ決着した後に、「G」同様に同じアマチュア選手への金銭供与が発覚し、経営陣は総辞職したが、その記者会見は誠に笑えた。もうどうしようもない「痴呆老人」であるKオーナー氏が、素っ頓狂な発言を繰り返すもんだから始末に悪い。大阪行政は、こんなのを応援してるんですけどね・・・まあ、こんな球団は放って置いて、本筋に入ります。
キャンプに入り、「G」球団はこんな問題提起をした。「選手のサインを、オークションで出品するのは、如何なものか?」と。なるほど、実はこの件は私も前々から気にはなっており、いつしかこの件は問題になるであろうと思っていた。私自身の意見はやはりオークション出品は反対で、「G」球団の提起に賛成である。そうなると、当然関連会社に最大手の「ネットオークション」を提供している、ソフトバンクは反対するわけで、ここにきて資金力にモノを言わせている、新参球団に対して、老舗の「G」が警告を吹っ掛けてきた感じではある。一方で、近年TV等で「お宝」という形で、オークションが盛んであるが、そのスポーツ関係の権化たるM氏は「アメリカでは普通。サインでも何でも、貰った人に所有権があり、どう処分してもいい筈、だから「G」の提言はおかしい!」と言っているそうだが、おかしいのはアンタのヒゲとハゲ頭である。どこの世界でもそうだが、何でもかんでも「アメリカ!アメリカ!」と、身も心もアメリカに捧げるアホが多くて困る。あんな国は、資源の無駄遣いの権化で、自由と言う名の元で、平気で他人を裏切る行為がなされ、共存共栄という発想など丸っきりないのだ。もちろん、アメリカの全てを否定しないが、この「アメリカ至上主義」と声高に言うアホは、横須賀あたりで米軍兵に対し、何でもOKのアホ姉ちゃんと、何ら変りがないように私には見える。
そもそもサインとは何か?それは、ファンが選手なりと接した「証」であり、実際にはその場で手渡しされないと、全くもって価値がなく、そしてその価値は、貰ったその人にしか価値がないものと心得る。他球団の事情は、良く知らないが、昨年まで私が応援してきた近鉄バファローズの例で言えば、週末の試合になると、ファンクラブ会員からの応募により、抽選で何名かの方に、グランドに出て選手と一緒に撮影し、サインもその場でして貰えるという、素晴らしいイベントが行われていた。まさに、スターとファンのハーモニーであり、この抽選は遠隔地の方が優先されていたそうだが、参加された方には大変記念になり、来た甲斐があったことであろう。また、ファームでも、藤井寺球場での試合前し、数名の選手が交代で、サイン会を実施していた。このイベント自体は、大変素晴らしいのだが、問題のある常連客が結構いる。特に平日の空いているときだが、一人の選手に数枚の色紙にサインして貰ったりするから呆れる。何で、そんなに必要なのか?また、ショップバフィでは、選手直筆サインボールが販売されていたが、これもどうかと思う。サインの主旨が、上記のように選手と触れ合った証であれば、こんなもの全く意味がない。しかし、人気選手のサインは、飛ぶように売れるのだから、もはや価値観の違いなのであろう。この販売されたサインボールには、主砲中村紀洋のサインボールは無かった。そして、中村を称して「サインをしてくれないケチ」というのが定説となって行ったが、中村の気持ちを考えたことがあるだろうか。選手にしてみれば、せっかくサインしたのに、ネットオークションにかけられたりしている様子を見て、寂しいと思うに決まっているじゃないか。それは、中村に限らずどの選手も一緒で、選手間でも何処にでも出没する「追っかけ」ファンの情報は掴んでおり、そいつがサインを求めて来ても断るようにしているのである。はっきり言って、あなた方気持ち悪いです。
ソフトバンクは、キャンプで休日は40000人来たなど、景気の良い発表がされているが、しかしスタンドを映した映像を見ると、空席がかなり目立つ。何のことはない、昼休み等選手が交代で球場外でサイン会が頻繁に行われているのであって、球場外に異様なほどの人が群がっているのだ。おいおい、これじゃあ変な方向へ行っちまうぞと、警告を発したいのだが、まあ個人的にはスタンドでプレイを見たいので、邪魔者が少ないのは好都合ではある。一方で「G」球団は、超人気スターの倅を使って、やたらと「ファンサービス」を宣伝している。全く、憎い演出である。実態は、恐らくキャンプ地でも特定選手のみに、サイン会やら握手会などをやらせているだけであろうが、昨年定着した悪のイメージを払拭するのには、都合が良い。つまりは、現在のミーハー気質のファンを取り戻すのは、簡単であると言っているようなものである。だから、この「G」にしても、ソフトバンクも今回見に行く楽天も、サイン会を頻繁に行うことで、ファンサービスをしたと言いたげであるが、キャンプではもっと多彩な練習を見せてくれたりするのが楽しみである、私のような「少数派」ファンもいるのである。どうも私には、サインだけを貰いに来るファンは「固定客」になり得ないように感じている。そもそも、今年になって急に「ファンサービス」と声高に宣言したり、各ニュースで取り扱うなども、考えれば変な話である。球団は、ファンが支払うお金で収入を得ているのであるから、定期的なサイン会の実施を行うのは当然であるし、選手もファンにサイン等を求められたら、可能な限り応じるのも当然である。で、この「可能な限り」が重要であり、場合によっては断られるケースも出てくるわけで、それは「練習や試合に入らなければいけない」とか「不調や疲労で、それどころではない」そして「コイツは常習者」などの理由があるわけだから、貰う側のファンも、断られた理由を考える機会が得られて、レベルアップできるのではなかろうか?
一口にファンサービスと言っても、ファンも多様化しているから難しいであろうが、かつて西武ライオンズ黄金時代を築き上げた名将森監督は、当時「G」球団がファンにボールペンを配っている様子を見て、こう感想を述べた。「本当のファンとは、選手からモノを貰うことよりも、球場に来て選手のプレイを見て感動し、その記念にボールペンなどを買うものなんじゃないかな。例えば、今日はK原が打って感動したから、K原のグッズを買うような・・・だから我々は、ファンの方々に感動して貰うのが仕事であって、必死になってプレイするんですよ。」当時は、本当に強くて憎らしかった西武であり、森監督であったが、いやぁ全くもって「至言」であり「ごもっとも」です。プロ野球は、ファンに感動を与えること。ここに、西武王国の一端を垣間見るような気がする。私が、近鉄バファローズに求めた、最大のサービスは、人形の配布ではなく「日本一になってくれ!」であった。
ついでに言えば、過去の経緯から見て、「G」は騒ぎが沈静化すれば再び何か仕出かすのが伝統で、「T」は一度落ち込むと強烈なカンフル剤が注入されないと沈んだままであることを、付け加えておく。